ブラケットワイヤー矯正

話しにくい!裏側矯正は滑舌が悪くなる

裏側矯正は話しにくい

歯の裏側にブラケットを装着する裏側矯正は、全く目立たない矯正方法として人気です。
マウスピース矯正よりも、矯正力が強く、治療の幅も広い。
なおかつ正面から見れば、マウスピース矯正よりも目立たない。
見た目や効果は十分だけど、滑舌が悪くなって話しにくくなるという事を心配している人は多いのではないでしょうか。

裏側矯正は、人前で仕事をするビジネスマンがよく利用します。
ただ、滑舌に影響が出てしまい、まともに話せなくなってしまったらビジネスもうまく進みません。
「よろしくお願いしましゅ」
冒頭でのあいさつがこれでは締まりません。
裏側矯正をすると、今よりも話しにくくなることは間違いありません。
特に、サ行、タ行、ナ行の発音が出しにくくなります。
今回は裏側矯正について色々まとめてみました。

なぜ滑舌に影響が出るか

裏側矯正は、別名舌側矯正とも言われています。
名前の通り、歯の表面に装着するものではなく、歯の裏側に装着するため、どうしても舌に当たってしまいます。
舌が収まるスペースもブラケットの厚みで小さくなり、圧迫されるような違和感があります。
ワイヤーやブラケットの凹凸に舌が引っ掛かってしまい、うまく発音も出来なくなってしまうのです。
特に、サ行、タ行、ナ行などの舌を歯茎に当てて出す音が出しにくくなってしまいます。
しかし、話しにくいと感じるのも最初の1か月くらいで徐々に慣れていきます。

また、口内は矯正具によってケガをしやすい環境になってしまいます。
矯正具に舌がひっかかってしまって出血したという事もよくあります。
その状態で話そうとすると、余計にケガした部分が擦れてしまい、傷は治りにくいし、しゃべりにくいといった事が起こります。
ただ、これも慣れていくしかないのです。
滑舌に影響があるのは、上の前歯の裏側に矯正具を付けた場合に強く影響します。
下の歯だけ裏側矯正という場合は、滑舌においても少しましになってきます。

ブラケットも改良されている

滑舌に影響がある裏側矯正ですが、装着する器具も改良されてきています。
なるべく舌の収納を圧迫しないようにブラケットを小さくしたり、凹凸を感じにくくしたり、舌がひっかからないように滑らかになったりしています。
特に有名な方法は「インコグニート」「クリッピーL」「stbライトリンガルシステム」の3つです。

裏側矯正で最近人気なのが「インコグニート」という方法です。
1人1人に合わせた完全フルオーダーメイドの矯正具です。
そのため、どんな年齢層の方にも適応し、自分に合ったものを使用できるため患者さんの負担を軽減できるようになっているのです。
歯にジャストフィットするので、治療期間も短縮されて、痛みも従来の裏側矯正に比べて少ないのです。
インコグニートのブラケットが特徴的で、凹んだ構造をしているので舌も引っ掛かりにくくなっています。
ある一定のトレーニングを積んだ歯科医師しか使用できないため、技術面も安心できます。
「クリッピーL」という方法は、とにかく小ささに特化したブラケットで、厚みはわずか1.5mmしかありません。
ワイヤーの取り外しもクリップ構造になっているため、歯科医が簡単に取り外せることも出来ます。
調整が楽なので、その分患者さんの負担も少なくなります。
また、ブラケットが薄い分、滑舌などの影響も少なく、普段とあまり変わらない生活を送ることが出来ます。
「stbライトリンガルシステム」も、超小型のブラケットを使用しています。一般的に使用されるブラケットと比べてみると、半分ほどの大きさになっています。
ブラケットの形も特徴的で、丸みを帯びている分、滑らかさが増します。
引っ掛かりが気になる人はブラケットの形で選んでみるのもいいかもしれません。
小さいブラケットは、ブラケット間の距離があくため、ワイヤーの弾性を利用しやすくなります。
歯を動かす時間も短縮されるため、歯や身体の負担は軽減されるでしょう。

仕事に影響が出にくい矯正具を選ぶ

接客業など人と話すことを生業としている人は、滑舌が悪くなりにくいものを選ぶべきです。
上手く接客できないという自分へのいら立ちで、仕事へのストレスも感じやすくなってしまいます。
今回紹介した中では、クリッピーLやstbライトリンガルシステムはブラケットが小型のため、影響は少ないです。
裏側矯正は基本的に異物を口内に入れるため、慣れるまでは必ず話しにくくなるという事は理解しておいてください。

しかし、滑舌が悪くなるという理由で矯正をやめるのは非常にもったいない事だと思います。
キレイな歯並びが与えてくれる恩恵は本当に大きいものです。
おおげさかもしれませんが、歯並びをキレイにすると人生観が変わります。
人への見られ方、与える印象、その一つ一つがあなたに自信を付けていくのです。
また、歯並びが良くなることで、自分の歯を将来的に守ることにもつながるのです。