審美歯科で行う治療
審美歯科で行っている治療で、オールセラミックとラミネートべニアというものがあります。
両方とも、歯をキレイに見せるためにする治療方法で、仕上がりの写真を正面から見れば違いがほとんど分かりません。
しかし、裏側から見れば一目瞭然です。
オールセラミックとは、名前の通りオール(すべてが)セラミックなのです。
歯を削って土台を作り、その上からセラミックのクラウンをはめていくため360度セラミック守られています。
それに比べて、ラミネートべニアは歯の表面に行う治療です。
治療をする歯の表面を薄く削り、その上からセラミックのべニア(板)を1枚1枚張り付けるのです。
そのため、歯の裏側や側面は元の歯で、表面だけセラミックなのです。
今回はオールセラミックとラミネートべニアのそれぞれのメリットと、違いをご紹介したいと思います。
歴史が長いラミネートべニア
ラミネートべニアは1920年ごろにアメリカの映画撮影で俳優さんが装着していたのが始まりと言われています。
当時は強度も弱く、脱着可能なものでした。
それから少しずつ素材や強度が改良されて、現代に至ります。
現在の素材は強度が強く、変色もしにくいセラミックで作られており、自然の歯と同じくらい白くて透明感のあるシェル(チップ)になりました。
ラミネートべニアの治療法は、歯の表面を0.2~0.5mmほど薄く削り、上からチップを張り付けていきます。
この時の注意点として、薄く削るため、元の歯の色素沈着がひどい場合はキレイな色が出ないこともあります。
かなり薄い素材を貼り付けるので、めくれてしまったり、割れてしまう心配をするかもしれませんが、しっかりと接着されるため外れる心配はありません。
ラミネートべニアはホワイトニングが出来ない人工歯の代わりや、すきっ歯などの補綴治療に使用されます。
特に上部の前歯の間が空いている正中離開の治療や、ブラックトライアングルの治療に適しています。
矯正具を使った歯列矯正や、歯を大きく削るセラミック矯正を使わずに、チップの左右を少し大きく作ることでキレイに改善出来るのです。
薄い素材を張り付けるため、奥歯などには適しておらず、前歯の治療に使われることがほとんどです。
気になる歯が1本だけある人にとってもおすすめの治療方法です。
オールセラミック矯正
オールセラミックは、歯を全体的に埋める矯正です。
虫歯で大きく削ってしまった歯の上に被せることもできますし、審美性を求めて前歯をセラミックでキレイにするという治療も出来ます。
元々の歯を土台にしておこなうため、強度が強く、ブリッジのように連なって治療をすることも可能です。
そのため、軽度な出っ歯や八重歯であれば、歯列食矯正も併用して行うことが出来ます。
ただ、見た目重視の治療になるため、矯正歯科で行うような噛み合わせまでは重視されません。
それに、健康な歯を大幅に削らないといけないという事がデメリットと言えるでしょう。
削る幅が大きい時は、神経を抜かなければいけないこともあります。
しかし、オールセラミックは隙間がないように装着していくのでクラウンの下で虫歯になったりするリスクも低くなります。
費用と寿命の比較
治療の方法を見ると、オールセラミックの方が大規模な治療が必要なので高く感じると思います。
しかし実際に治療をしようと思うと金額の差はほとんどありません。
どちらの治療方法も、医療保険の適応外となっており1本8~15万円の間が相場となっています。
噛み合わせに問題がない場合は、寿命に関してもセラミックであれば10年以上は持ちます。
ラミネートべニアの場合はセラミックを歯に直接貼りつけるのでブラックマージンやブラックラインといったものが出にくいです。
しかし、噛み合わせに問題がある場合は、削れてしまい剥がれてしまうこともあります。
オールセラミックで歯の神経を抜いてしまった場合は、ブラックマージンが起こる可能性が高くなってしまいます。
そのため年月が経てば、審美性の部分で少し気になってくるかもしれません。
どちらが良いか歯の状態で決める
ラミネートべニアもオールセラミックも、良い点や悪い点があります。
どちらがおすすめかは、患者さんの歯の状況を見ないと分かりません。
ただ、審美歯科で行うこれらの方法は、どちらも確実にキレイになります。
歯列矯正のように、歯を動かす時間もかからず、初めてカウンセリングを受けて1か月以内で希望の歯を手に入れることが出来るのです。
結婚式などの大事なイベントがある際も間に合わせることが出来るのです。
歯は、キレイであればあるほど相手に良い印象を与えます。
早いうちに整えてあげることで得られるメリットは本当に多いでしょう。
見た目が変われば、自分の心も変わり、自信が出てきます。
プライベートも、仕事も今よりは上手くいくかもしれません。
あなたの歯に悩みがあるのであれば、是非一度カウンセリングに行ってみてはいかがでしょうか。