セラミック矯正

セラミック矯正に使う素材の種類

セラミック矯正とは

短時間で美しい歯が手に入る事で、人気を集めているセラミック矯正。
矯正と言っても、自分の歯を長い年月かけて動かすものではなく、人工の歯を上から被せて、見た目をよくする矯正方法です。
そのため、矯正歯科ではなく審美歯科で治療するのも大きな特徴です。
審美歯科についてはコチラをご覧ください。
セラミックは医療用の陶材で、矯正以外にも、虫歯の治療などにもよく使用されます。
自然の歯に近い白さと透明感があるので、詰め物や被せものなど多くの場面で使用されています。
セラミック矯正に使用する被せものは、純正のセラミックもあれば、セラミックと他の金属を配合している物もあります。
配合の割合や素材によって、価格帯が少し変わってきます。
もちろん、良い素材であれば金額が高い代わりに、耐久年数も長くなります。

セラミック矯正の素材

セラミック矯正は、保険適応外の治療なので料金が高くなります。
さらに素材によって金額に開きが出てきます。
セラミック矯正で使用されている素材は以下の5つです。

素材

ジルコニアセラミック
オールセラミック
ハイブリッドセラミック
イーマックス
メタルセラミック(メタルボンド)

セラミック矯正で比較される部分は、価格、耐久年数、硬さの3つです。
素材によって、前歯に使用するか、奥歯に使用した方が良いのかという事も変わってきます。

ジルコニアセラミック

セラミックの中で、最も強度が高いセラミックが、ジルコニアセラミックという物になります。
歯の表面のエナメル質や象牙質はセラミックで出来ていますが、歯の中心部分はジルコニアで出来ています。
ジルコニアは、人工ダイヤモンドに匹敵するくらいの硬さとも言われており、人間のあごの力くらいじゃまず欠けません。
また、人体にも影響を与えない素材なので安全と言われています。
金属を全く使用しようしていないので、金属アレルギーがある方でも問題なく使用できます。
ジルコニアセラミックは審美的にも、透明感がある白色で、自然の歯と見分けがつきません。
見た目、強度、安全性すべてをとっても上位の素材です。
もちろん、価格も他に比べて割高になっています。
1本あたりの金額が10~20万円となっており、オールセラミックのプラス2万円ほどと思っておいてください。

オールセラミック

名前の通り、すべてがセラミックで出来ています。
強度の面で言うと、ジルコニアセラミックには劣りますが、見た目ではほとんど変わりません。
自然の歯に近い見た目で、キレイな歯を演出してくれます。
そのため、前歯などの目立ちやすい場所の治療に使われることが多いです。逆に奥歯などに使用することはあまりお勧めできません。
プラスチックなど他の素材に比べて、変色、変形といったリスクも少なく、キレイな状態を維持しやすいのも大きな特徴です。
ジルコニアと同様に、人体への影響もほとんどなく、金属アレルギーを持っている人でも安心して使用することが出来ます。
1本あたりの価格が8~18万円くらいとなっています。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックとプラスチックを混ぜ合わせた素材です。
セラミックの硬さ、プラスチックの粘り気がうまく融合して強度が高められています。
ただ、プラスチックは変色しやすいため、年月が経つと変色してしまうリスクがあります。
そのため前歯への使用はあまりお勧めできません。
通常のオールセラミックなどにくらべると、審美性も欠けてしまいます。
金属をしているので、アレルギーがある方には使用できないという点もデメリットです。
1本あたり4~12万円で治療をすることが出来ます。

イーマックス

イーマックスは、ガラス系のセラミック素材です。
ガラスで出来ているので、透明度が高く、審美性はかなり良いと言えます・
自然の歯と比べても違和感なく、使用することが出来ます。
通常のセラミックよりも強度を誇りますが、ジルコニアには及びません。
前歯に使われることが多いですが、その強度ゆえ、前歯だけでなく奥歯にもよく使用されます。
表面に歯垢などの汚れがつきにくいので、お手入れも非常にしやすくなっています。
金属アレルギーの心配もありません。
1本あたりの金額も6~10万円となっており、比較的安く治療が出来ます。

メタルセラミック

名前の通り、メタル(金属)とセラミックを使用した素材です。
歯の中心部分を金属で作り、周りをセラミックで焼きつけています。
金属を使用しているため、オールセラミックよりも強度が高いのが特徴です。
ただ、下地が金属なので、オールセラミックのような白くて透明な色を出すのが難しく、審美性ではオールセラミック、ジルコニアに劣ります。
審美性が低く、強度が強いということで、奥歯に使用される事が多いです。
料金はオールセラミックよりも安いですが、金属を使用しているため人によってはアレルギーが発生してしまう事があります。
1本あたり8~15万円となっており、使える素材の中では割と安めです。

セラミック矯正の耐久年数

セラミック矯正で新しく入れた人工歯には、耐久年数というものがあります。
オールセラミックでも約10年と言われています。
ただ、実際には20年、それ以上使っている人もいますので、寿命というものは一概には言えません。
寿命だけを見れば、ジルコニア、オールセラミック、イーマックス、メタルセラミック、ハイブリッドセラミックの順番になります。
しかし、イーマックスはブリッジのように連なって入れることが出来ないので、単に寿命と値段で決めることが難しそうです
どの場所に、どの素材のセラミックを入れるかという事は、歯科医に相談して決めていくことが望ましいでしょう。