大人になっても歯列矯正をしたい
小さい時に出来なかった歯列矯正をしたい。
30代、40代になり、お金と時間に少し余裕が出てきて、矯正を考える人が増えてきています。
しかし、歯列矯正は永久歯が生え揃う小学生から中学生ごろが適しているという話もよく聞きます。
年齢を重ねた今でも、問題なく歯列矯正が出来るのでしょうか。
結論から言うと、歯が健康であれば何歳からでも歯列矯正を始めることが出来ます。
ただ、40代以降の矯正治療は歯や歯茎に大きな負担をかけてしまうため、負担が少ない矯正治療を考えていく必要もあります。
歯列矯正は、見た目の改善だけでなく、歯の健康を守るための治療です。
今回は大人になってから始める歯列矯正のメリットとデメリットをお伝えしたいと思います。
大人の歯列矯正のメリット
早ければ早いほど良いと思われている歯列矯正ですが、成人になってからするメリットもあります。
永久歯が生えそろうタイミングで矯正をするのが良いと言われている理由は、顎や骨格の成長とともに、歯の位置をコントロールして並べていく事が出来るからです。
これにより、歯を抜く必要も少なくなり、矯正にかかる期間も短縮されると言われています。
しかし、どのように骨格が成長していくかという事を予想するのは難しいことです。
成人矯正のメリットは、すでに顎や骨格の成長が終わったあとに始める矯正方法なので、治療計画が立てやすいといったメリットがあります
自分がまだ若いころに治療を完了しても、成長に伴いスペースが出てくることもあります。
また、歯がキレイに並べられていても、あとから生えてくる親不知によって、奥歯から歯が押されて全体的にズレてくるという事もあるようです。
大人になって、親不知を抜いたあとの歯列矯正であればこのような心配をする必要もありません。
ただ、最近の治療ではそこまで見越して、矯正前の治療として成長前の親不知を抜歯するという事もあるようです。
そして、成人矯正の一番のメリットは治療に積極的になれるという事です。
実は私は、中学生の時に歯列矯正をしていました。
ただ、銀色のワイヤーが嫌で、歯がキレイになるための治療と分かっていても装着していることがコンプレックスでした。
親に無理やりさせられている歯列矯正のおかげで、歯医者に行くのが大嫌いでした。
今ではすごくもったいない事をしたと思うのですが、思春期の子供からすると大きな悩みでした。そのため、治療後に装着しなくてはいけないリテイナーも使用しませんでした。
歯列矯正をする自分の意識が低かったため、最後まできちんと完了することが出来なかったのです。
その結果、後戻りしてしまい、せっかくキレイに並べた歯がズレてしまいました。
大人になってからの歯列矯正であれば、自分の意思で始める方が多いです。
そして高いお金を自分で払ってまでも、キレイにしようと思うので、途中で投げ出すことも少なくなるはずです。
結果、最後までしっかり通うので、仕上がりもキレイになります。
大人の歯列矯正のデメリット
大人になってからの歯列矯正にはデメリットもあります。
歯並びが悪い方の大半は、歯が並ぶスペースが足りていないので、左右の歯を抜歯しなくてはいけないケースが多いです。
永久歯自体も、長い間同じ位置に定着しているので、若いころに比べて動きづらくなっています。
時間をかけて動いたと思ったら、定着期間も長くとってあげないといけません。
治療完了後のリテーナーの装着を怠ると、後戻りしてしまいます。
そして、成人矯正をはじめる上で、歯が健康かどうかという事が非常に大事になってきます。
虫歯や歯周病になっている場合、治療をしてからでないと矯正をはじめることができません。
治療が完了していない状態で初めてしまうと、矯正中に悪化してしまい歯の動きが悪くなったり、やり直しをする可能性が高くなってしまいます。
この他にも、今までの治療で銀歯や、被せもの、差し歯やブリッジがある場合でも治療方法が変わります。
基本的には、被せものをしていても歯を動かすことが可能ですが、場合によっては被せものを外して、仮歯にしてから治療をする事が多いです。
矯正治療完了後に再度被せものを入れなおすという手間が生じることもあります。
その結果、時間とお金が多くかかってしまいます。
虫歯は一度かかってしまうと治すことができず、治療方法は虫歯の部分を削るという方法しかありません。
そのため一度虫歯になってしまうと、再発しやすく、歯の寿命も短くなってしまいます。
普段からお手入れをきちんと出来ればいいのですが、矯正治療中は歯磨きがしにくいため虫歯の再発リスクが高くなるのです。
歯列矯正は年齢によって変わる
歯列矯正で歯をキレイにすると、顔の筋肉のバランスもよくなると言われています。
キレイな歯並びはそれだけで若く見られることもあり、アンチエイジングケアとしても注目されています。
そのため30代、40代でも多くの方たちが矯正治療を始めています。
最初に話したように、歯列矯正をする上で年齢制限はありません。
しかし歯列矯正をする上で、歯や歯茎に大きな負担がかかる場合は出来ないこともあります。
歯周病で歯茎が弱くなっているときには、歯を何本も抜く治療はすることが出来ません。
あなたの口の中が健康かどうかという事に大きく左右されます。
歯列矯正は見た目だけでなく、歯をも守る治療でもあります。
歯並びや噛み合わせを良くするだけで、歯への負担を和らげることが出来て、寿命を長くすることが出来るのです。
素敵な歯並びを手に入れたいと思うのであれば、一度相談に行ってみてはいかがでしょうか。