マウスピース矯正

オルソパレスは効果があるのか

矯正期間を短く出来るオルソパレス

通常3年かかる矯正期間が1年で出来ます!
そういわれると、半信半疑になりつつも気になってしまいませんか?
実は、矯正を加速させる装置があるのです。
加速矯正装置のオルソパレスと言います。
この装置は、マウスピース矯正のインビザラインと非常に相性が良く、治療を早めるために使用されています。
ただ、料金が約15万円となかなか高い。
インビザラインの治療費に、さらに上乗せでかかってくるのです。
100%早くなると言われると、少し購入してみようかと思いますが、個人差があると言われると購入をためらってしまいます。
ただ、通常2週間で交換しなくてはいけないインビザラインが、わずか5日で交換できるというとかなりメリットは大きいのではないでしょうか。
今回はオルソパレスを使用するとなぜ治療が早くなるのか、そして効果があるのかという事をご紹介したいと思います。
私が実際にマウスピース矯正をしてストレスを感じるようであれば、オルソパスを買います。

オルソパレスの使い方

加速装置を装着しただけで、インビザラインの治療が早くなるのは、装置から出る特殊な光が関係しています。
使用方法は簡単で、マウスピースのような装置をくわえるだけ。
この装置から近赤外線が照射されます。
上あごに5分、下あごに5分と計10分使用するだけでいいのです。
照射している間は、テレビを見ていてもいいし、寝転がって漫画を読んでいても良い。
痛みも生じないので、リラックスしながら過ごすことが出来ます。

オルソパレスの効果

オルソパレスから照射される近赤外線は、歯茎や歯根の細胞を活性化させます。
インビザラインは、歯に圧力をかけて徐々に動かしたい方向へ動かしていきます。
歯の根っこは、わずか0.2mmの歯根膜というもので覆われています。
歯根膜は弾力性が高く、歯にかかる衝撃を和らげる役割を担っています。
矯正で歯を動かし始めると、その力が歯根膜に伝わり、圧力がかかって歯が動かしていく方の歯根膜は縮み、反対側は引っ張られていきます。
歯根膜には、左右の厚さを均等にしようとする性質があります。
縮んだ方は周りの骨をとかして歯根膜の厚さを確保しようとします。
逆に伸びてしまった方は、新しい骨を作り、厚みを小さくしようと働きます。
これを繰り返していくことによって、歯が少しずつ動かしたい方向へ動いていくのです。
新しい骨を作る時は骨芽細胞、骨を溶かしていくのが破骨細胞というものですが、オルソパレスから照射される近赤外線はこの細胞に作用するのです。
近赤外線により活性化された細胞は、骨を早く溶かし、再生していきます。
そうすることで、歯が動いていくスピードも上がっていくのです。

オルソパレスを使用することで、歯列矯正の痛みも軽減されると言われています。
この光が照射されることで細胞内にNO(Nitric Oxide)や、ROS(Reactive Oxygen Species)が生産されます。
NOは血管拡張作用があり、痛みを軽減させる効果があるのです。ROXは抗炎症作用があるため、腫れが引くのを助ける役割などがあります。
この近赤外線は、口内だけでなく、骨折などの外科処置にも使用されています。

効果を言い切れない理由

ここまで聞くと、オルソパレスは万能のような気がしますが、デメリットも存在します。
まだまだ最新の治療方法なのでそこまで症例がないのです。
日本矯正歯科学会も、スピード矯正や、加速矯正という言葉を認めていません。
実際に、日本矯正歯科学会のガイドラインにも書いてあります。
全ての人が100%の確立で歯が動くのが早くなるというワケではないからです。個人差があるため、学術的にもこの言葉を使用することが出来ないのです。
そのため、歯が早く動いたという報告はありますが、全ての患者さんに同様の効果があるとは言えないと言われています。
この言葉を聞くと、オルソパレスに高いお金を払って使用するか少し迷ってしまいます。

それでもオルソパレスを使う理由

実際にネットでオルソパレスの情報を集めようとしても、効果があったという生の情報がありません。
かといって効果がないと言った情報もありません。
それだけ使用している人が少ないのが現状でしょう。
しかし、矯正期間が大幅とはいかなくても、せめて半分になるだけでもかなり違います。
インビザラインのアライナー枚数がマックスの90枚で、3年間使用しなくてはいけないという方であれば、オルソパレスを購入しても良いと思います。
値段はしますが、時間には代えることが出来ません。
マウスピース矯正は見た目も分かりにくく、人に気付かれることはほとんどありません。
しかし、一日20時間以上つけないといけない、2週間に1回のペースで交換しなくてはいけないという縛りはストレスに繋がります。
食事にも気を付かなければいけませんし、遊びに出かけたときに食べ歩きも出来ません。
そのストレスはマウスピース矯正をしている人にしかわかりません。
もし、マウスピース矯正を始めてストレスを感じるようであれば、途中からでも構いませんので使用してみてはいかがでしょうか。