口内トラブル

歯列矯正中の口臭対策

矯正中は口臭がしやすい

歯っくん
歯っくん
矯正治療中って、口臭がしやすいっていうけど本当なの?

歯教授
歯教授
本当だよ。でも、しっかりブラッシングを意識して清潔な状態を保てば気にならないよ。

矯正治療中は、口内に器具を装着するため、汚れがすぐに付着してしまいます。
歯ブラシをしても、矯正具に付着してしまった汚れをとることは難しく、歯垢や食べかすが残ってしまいます。
これを放っておくと、口臭の原因となってしまうのです。
今回は、矯正治療中に口臭が起きてしまう原因と、その対策をいくつがご紹介したいと思います。

矯正中の口臭の原因となるもの

歯列矯正中の口臭の原因は大きく分けて3つあります。
1つ目は、磨き残しが多くなるということです。
ワイヤー矯正の場合、口内に装置を装着します。
装置と歯の間に隙間があるため、どうしてもそこに食べかすが詰まりやすくなってしまいます。
一生懸命ブラッシングしても、細かい汚れまでキレイに取ることはできません。放っておくと菌で発酵してしまい、口臭の原因になるのです。
また、歯垢は放っておくと2日ほどで歯石に変わってしまいます。
歯石に変わると、自分で除去するのは困難になるため、歯科医院で取り除いてもらわなければいけません。
歯石から気づけば虫歯になってしまう可能性もあるので注意してください。

2つ目は、矯正装置による歯茎の炎症による口臭です。
歯の裏側に装着するリンガル矯正や、ブラケット矯正は、器具が舌や粘膜に触れやすく、口内炎などができやすくなります。
また、歯が移動することにより歯茎の炎症が起きます。
炎症の具合によっては膿が出来てしまい、それが口臭の原因となってしまいます。

3つ目は、口が閉じにくくなることによる乾燥が原因です。
前歯が出ている方などは、もとも口が閉まりにくくなっており、矯正具を正面につけることで更に口が閉まりにくくなるのです。
口が開くことで、自然と口呼吸をしてしまい、口内が乾燥しやすくなってしまいます。
乾燥した口内では、菌が繁殖しやすくなるため臭いの原因となります。

口内の衛生面に気を付ける

口臭を防ぐには、口内の衛生面を清潔に保つ必要があります。
そのため、食事をした後は、歯磨きを徹底することをお勧めします。
ワイヤー矯正中の歯磨きは、毛先が細い矯正用歯ブラシを使うといいでしょう。
形も山形、谷型などのタイプがあり、使い分けてキレイに磨いていきます。
また、ブラッシングだけでは限界があるので、定期的に歯医者さんでメンテンナンスもしてもらいましょう。

マウスピース矯正も、歯を磨かずにアライナーを装着してしまうと、アライナーの中で菌が繁殖してしまいます。
本来は唾液が悪玉菌などの毒素を洗い流して、酸を中和していくのですが、アライナーをしているため中和ができなくなってしまいます。
ブラッシングをせずに装着すると、アライナー内部で菌が繁殖してしまい、虫歯になる可能性が高くなってしまいます。
アライナーの脱着時は必ずブラッシングするようにしましょう。

口内トラブルを防ぐ

マウスピース矯正は口内トラブルが起こりにくいですが、ワイヤー矯正や舌側矯正は口内トラブルが起こりやすいです。
ブラケットやワイヤーが引っ掛かってしまい、口内を傷つけてしまい、口内炎や歯茎の炎症に繋がってしまうのです。
歯列矯正中の口内トラブルは仕方のないものですが、放っておくと悪化してしまい膿んでしまうこともあります。
特にブラケットで擦れて傷ついてしまった場合、同じ傷口を再度傷付けてしまう可能性があります。
そのような場合は、器具から口内を守るための、ワックスを使用します。
自分で適量をちぎって、手で温めて、装置の上に貼っていきます。
そうすることで、装置が直接傷口に触れるのをカバーします。
早めに対処することで、傷口が悪化するのを防げる効果もあるので、おすすめです。

口の乾燥を防ぐ

口が開いてしまうことで、無意識のうちに口呼吸になっている人もいます。
口呼吸から鼻呼吸に変える意識をするだけで、口内の乾燥を防ぐことが出来ます。
とは言っても、寝ている時に無意識的に口呼吸になってしまう人がすぐに改善するのはなかなか難しいものです。
そのようなときは、口呼吸防止シートなどを使用してみてはいかがでしょうか。
ドラッグストアでも気軽に手に入り、口をテープで塞ぐという非常にシンプルなテープです。
たったこれだけで自然と鼻呼吸になり、口内の乾燥を防ぐことが出来るのです。

歯科医院でブラッシングを学ぶ

矯正を始めると、歯科医院で必ずブラッシング指導というのがあります。
食べカスや歯垢が残りやすい場所を分かりやすく教えてくれて、ブラケット周りの磨き方、歯と歯の間の磨き方、歯茎の磨き方などを細かく丁寧に教えてくれます。
また、矯正歯科によっては歯ブラシの販売なども行っているので、持っていなければ購入してみてもいいかもしれません。
きちんとしたブラッシング技術を身につけ口臭を事前に防いでいきましょう。